紫外線長波365nmで赤色に蛍光するクリソベリル3石を成分分析しました。
※産地不明です。
結果は、鉄>チタン>クロム>バナジウムなどの含有が3石共に確認できました!
しかしバナジウムクリソベリルと言える程の含有量ではなかったです。
↑これは重要です!
よく見るイエローグリーン系でもなく、パロットカラーでもなく、バナジウムでもなく、さらに変色するアレキでもない、このイエロー感があまりないやや暗めグリーンのクリソベリルのカラーの要因は、さまざまな不純物の微妙な割合のようです。
鉄やチタンがもっと入っていれば、イエローグリーン系に!
クロムがもっと入っていれば、カラーチェンジが明瞭なアレキサンドライトに!
バナジウムがもっと入っていれば、独特の清涼感あるカラーのバナジウムクリソベリルに!
と言うわけで、上記のどれも該当しない微妙?貴重?なクリソベリルさんでした(笑)
ちなみにイエローグリーン系9石も前に成分分析しています。
※産地はスリランカ8石、マダガスカル1石です。
結果は、鉄>チタン>バナジウムなどの含有が確認出来ました!
バナジウムに関しては9石中7石に含有されていましたが、上記クリソベリルよりもさらに少ない含有量でした。
それぞれ蛍光性はなしでした!
9石すべてクロムが含有されていなかったのが、ひとつの要因かと思われます。
成分分析すると、見た目だけでなく数値から見た結果が確認できて、宝石って奥深いなぁって思います。
日独宝石研究所様、いつもご協力ありがとうございます。
今回も勉強になりました!
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